福島民友新聞家庭版「Me&You」26年6月号に掲載されました

小さな芽~プラスを足していく子育て~ 理事長 若月 ちよ

日本人はまじめだなあと思います。
たとえば、子どもが学校で苦手な教科があると、それを克服させようと大人は働きかけます。できないことをできるようにしたいと・・・そして、それが本人の自信につながると信じて・・・確かにそれは間違ってはいないと思います。
できないことができるようになったら、それは本人の自信につながるでしょう。でも、それには、多くの努力が必要であり、もしかすると、うまくいかなかった時に逆に自信を失うことになるかも・・・(その時は、「失敗していいんだよ」を伝えることかと思いますが。)
大人だって、苦手なことに挑戦することはとてもハードルが高いことですよね。

私は、「できないことができるようになる」ためには、まず、「できること」「得意なこと」「好きなこと」をより伸ばしてやることが大事なのではと思うのです。 「できないこと」が「マイナス(-)」だとして、それを「できること」(プラス+)にしていくためには「マイナス」を埋めて、そこにまた「プラス」にしていくためのより多くの頑張りが必要になります。
「できること、得意なこと、好きなこと」は、もともと「プラス」なので、それをやること自体が「プラス」を足していく作業ですから、どんどんできるようになり、難しいことにも、挑戦しようという気持ちもわいてきます。そこでの頑張りは、より自信を高めることになっていきます。
得意な教科を褒めて伸ばしてあげることは、自分のできることに対して自信をより獲得していく、つまり「プラスを足していくこと」です。
「できること」をあたりまえ、当然なことと思わず、認め、褒めてあげることが大事です。今できていることを褒めること、忘れてしまいがちではないでしょうか。 「プラス」を足していくことは、自己肯定感を育むことにつながり、今まで苦手だ、できないと思っていたことに対して、挑戦していこうという気持ちも育っていくのです。それが、「マイナス」を「プラス」にしていくことにつながります。
プラスを足していく子育て、試してみませんか。

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