福島民友新聞家庭版「Me&You」27年1月号に掲載されました

小さな芽~「好き」の力~ 理事長 若月 ちよ

「好き」なものには夢中になりますよね。
夢中になって、好きなもので遊んでいる子どもたちの姿に、子どもたちが持っている力を感じます。瞳をきらきらと輝かせて、好きな遊びに取り組む集中力、想像力、忍耐力…「好きなこと」があるって、実は力を発揮するためには、必要なことなのです。

「好きなこと」って自然に見つけるもの、と思っていましたが、今の子どもたち、いえ若者たちも「好きなこと」に出会えていないことも多いようです。
あなたの「好きなこと」はなんですか?

「べつに…」「特にないです」…そんな風に答える子どもや若者たち。
そんな子ども若者たちの様子を聞くと、いろいろな体験やいろいろなことに出会う機会があまりなかったのでは、と思います。当然のことですが、知らないこと、体験したことがないことには、興味を持つことはできません。ですから、いろいろなことを見たり、聞いたり、やってみるって、とても大事なことなのです。そして、もうひとつ、大人が本気になって、そのことに興味を持って楽しむことも、子どもの「好き」に繋がっていくのです。

虫取りに出かけたら、大人も一緒に本気になって虫を追いかける、スポーツを一緒になって楽しむ(やること、見ること)、一緒に絵を描くのを楽しむ、一緒に本を読む、どこか遠くに行かなくても、近くにいくらでも見たり、聞いたり、体験したりできるところはあるはずです。
私たち大人が、アンテナを張り、周りの人と繋がることで、子どもたちの体験を増やしてあげることができ、子どもたちは自分の「好き」に出会えるチャンスが増えていくのではないでしょうか。

「好き」は積極的な次の行動につながる、大切な力です。
今、もし「好きなこと」に夢中になっているとしたら、大いに褒めてあげて、そして、関心をもち一緒に楽しんでみてください。それは、子どもたちの自己肯定感につながります。まずは、私たち大人が「好きなこと」を楽しみましょう。

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