福島民友新聞家庭版「Me&You」28年5月号に掲載されました

自分らしさ 理事長 若月 ちよ

小さい時、こんな風に言われたことありますか。「女の子なのに、そんな恰好して」とか、「男のくせに、いつまでも泣かないの」とか。
女の子なのに┈男のくせに┈何もこれは子どもの頃ではなくても、耳にする言葉かもしれませんね。

皆さんにとって女の子のイメージって、男の子のイメージって、どんな感じでしょうか。女の子は、きれい好きで、料理上手で、気が利いて、ひかえめ、色白で長い髪┈男の子は、たくましくて、泣き言は言わない、決断力がある、外で元気に遊ぶ┈
今どき、そんなこと言わないのでは、と思う方もいるでしょうし、やはり「女の子らしく」「男の子らしく」育ってほしい、と思う方もいるでしょう。
確かに、成長すると男と女の生理的な違いがあることは確かです。でも、子どもの頃に違いがあるかというと、それはそれまでの経験や体験による違いや、まわりの大人から言われている結果として現れてくる違いではないでしょうか。
女の子らしいといわれる行動をすると、大人たちが喜んだり、男の子らしいといわれる行動をすると褒められたり、そうした繰り返しが子どもたちに、「~らしさ」を刷り込んでいくのだと思います。

「男らしい」「女らしい」が悪いということではありません。でも、「男らしくあるべき」「女らしくあるべき」になったとしたら、それは苦しいかなあ、と思うのです。 私たちも「~であるべき」と言われたら、苦しくなることってありますよね。
まわりから押し付けられる「男らしさ」「女らしさ」ではなく、「自分らしさ」を大切にできたらと思うのです。

子どもたち自身が「自分らしく」生きていけるようになるためには、まわりの大人たちが、「その子らしさ」をちゃんと受け止めてあげること。そしてもうひとつ、私たち大人も「自分らしく」生きていくことではないかな、と思います。
「自分らしさ」について、ちょっと考えてみませんか。

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