福島民友新聞家庭版「Me&You」28年9月号に掲載されました

親子で行事を楽しもう 理事長 若月 ちよ

 日本には、季節を感じる様々な行事があります。
 季節ごとに行われる行事は、日常とは異なるイベントで、子どもにとってはとても楽しみなものでした。いつもと違うごちそうを食べることができたり、いつもとは違う場所にお出かけしたり、いつもは買ってもらえないものを買ってもらえたり、家族以外の人と出会う機会だったり・・・何かワクワクする、ドキドキと心待ちする、そんな気持ちを思い出します。

 現在、様々なものが日常の中で手に入る時代になりました。例えば、お正月しか食べられなかったおもちは、常にスーパーで購入することが出るようになり、かつては、その土地に行かないと手に入れられかっ
たものも、今はインターネットを通して手に入れることができたりするようにもなりました。便利になった反面、何かワクワクする、ドキドキする機会が少なくなったようにも思います。子どもたちに、ワクワク・ドキドキする体験させたいですね。

 その土地ごとの、その季節ごとの行事は、大切な文化。子どもたちとその行事を楽しむことで、その文化を次の世代にきちんとつないでいきたいなあと思います。お正月に、近くの神社へ初詣に出かける、家族でおせち料理を食べる、小正月の団子さし作り、節分の豆まき、七夕飾りを飾る、お彼岸やお盆のお墓参り、お月見、近くのお祭りに出かける…子どもにとって、それぞれが家族と一緒のかけがえのない経験であり、大切な思い出になるでしょう。そして、地域のお祭りや行事などに参加し、家族以外の人と関わりを持つ経験も、子どもたちにとって人とつながる学びになります。そして、地域で子どもたちの育ちを支えることができるような、そんな社会を取り戻していくためにも、地域の方々と楽しみながらつながっていけたら…と、そんな風に思っています。

 そして、それが、子どもたちの心を豊かに育むことにつながっていくのですから…。

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